
夫が日本、母子がマレーシアという「逆単身赴任」で教育移住を実現したもえこさん。連載最後は、お子さんへのインタビューで締めくくってもらいます。6歳でマレーシアに引越し、インターナショナルスクールに通い始めた長女まおさん(12歳)は、マレーシア生活をどんな気持ちでスタートさせたのでしょうか?
移住当初の印象は?
――まずは自己紹介をしてください。
まおです。マレーシアのインターナショナルスクールではYear7で、日本の学年では小6です。ママと弟と猫1匹とマレーシアで6年間暮らしています。
――初めてマレーシアの学校に来た時のことを教えて?
インターナショナルスクールのYear2(日本での年長〜小1)に入って、最初は英語がわからなくて戸惑ったのを覚えてる。みんなで丸くなって座って自己紹介した時は、自己紹介をしているのはわかるけど、みんなが何を言っているかわからないし、伝えたいことはあるけど英語でどう言えばいいかわからず困ったな。とりあえず名前だけは伝えられたけど、それ以上何を言っていいかわからなかった。
最初のお友だちは?
――そうだったね。どうやって最初の友だちを作ったか覚えている?
最初の友だちは、リンとクロエ。クロエはお花をプレゼントしてくれたのが嬉しくて仲良くなって、リンとはクラスアクティビティを一緒にしたり、スナックタイムにおやつを一緒に食べたりするうちに仲良くなったな。
――リンはフランスから、クロエは中国からの留学生で、英語が第二言語同士だったから、お互い拙い英語でも仲良くなっていけたよね。いつ頃英語でのコミュニケーションがやりやすくなったと感じた?
Year3では(単語だけではなく)文章で英語の会話ができるようになっていたよ。友だちとも英語でコミュニケーションできていたし、先生が話していることを理解できるようになったから授業が楽しくなった!

――学校には日本人の子はいた?
うん。学年に1人か2人くらいかな。Year2の頃、日本人の友だちが先生に「ペットボトル」と言っても通じず困っていたから、「プラスティックボトル」だよと日本語を英語で言い直して伝えてあげたりと、意思疎通ができるように助けてあげたな。
Year3、4の時も日本人の同級生がいたよ。日本語でも会話ができると、言いたいことがもっとスムーズに伝わることもあって良い面もあった。Year6の時は日本からきた新しいクラスメートのサポートを先生から頼まれて、通訳をしてあげたこともあるよ。
――言葉がうまく通じなくてもどかしい気持ちはわかってあげられるもんね。どうやって英語力を上達させていったの?
友だちと喋っているうちにできるようになっていったよ。先生にたくさん質問したから、だんだんボキャブラリーが増えていったと思う。
授業で困った時はどうした?
――クラスで分からないことがあった時はどうしてた?
手を挙げて、先生に「これはどういう意味ですか?」と質問したよ。そうすると、もうちょっと簡単な言い方で説明し直してくれるから、理解ができた。
それでも良く分からない時は、他の日本人の子に聞いてみたり、家に帰ってママに聞いたり、いろんな方法で確認したかな。
――まおちゃんは学校生活楽しんでいる?インターナショナルスクールの楽しいところを教えて?
うん、学校大好き!科目はDesign Technology(デザイン技術)とART(美術)が好き。DTの授業では、家を建てる時の設計図の書き方を習って、最後は設計図と3Dモデルを仕上げて展示発表したよ。

ARTは、 Impressionism (印象派)や、Suprematism(絶対主義、至高主義)のアートスタイルを学んで、代表的な画家を選んで検索した情報をスケッチブックにまとめた。実際にその画家のテクニックを真似して、自分のデザインを作ってみるワークが楽しかった。私はSuprematisのスタイルを使ってSDGSの14番目の目標 Life Below Water( 海の豊かさを守ろう)をテーマに描いたよ。その絵が、学校のArt Exhibition(展示)にも選ばれて飾られたよ。
――授業も満喫していていいね。授業はレベル別になっている科目もあるよね?
うん。English(英語)、Maths(数学)、Mandarin(中国語)は2つのレベル別のクラスに分かれているよ。Year7の今年は、最初はみんな同じクラスだったけど、Term1(1学期)のテスト結果をもとに、レベル別にクラス振り分けがされたの。最初はちょっとペースが早いなと思っていたから、授業が受けやすくなったよ。

――今の学校では、Year6までが小学生で、Year7からは中学生の学年になるからテストが始まったね。初めてのテストはどんな感じだった?
テストは、English(英語)、Maths(数学)、Geography(地理)、Science(科学)、History(歴史)、Mandarin(中国語)の6科目。1週間のテストWeekがあって、各90分間のテストを頑張ったよ。
レベル別の科目は、習っている内容が違うからテストも違う。テスト範囲は分かっているから、しっかり復習したら、初めてのテストで緊張したけど手応えはあった!
――テストの採点結果は渡されないから、親は何割点数をとれたかスコアだけ確認したね。学年末のテストでは6科目中A+とAを3個とって帰ってきて嬉しそうだったね〜!
★★★
後編に続きます。
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