逆転思考のキャリア Vol.15~円安で、海外は本当に稼げるのか?


こんにちは。
GJJ海外就職デスク創業者の 田村さつき です。

ここ数年、円安を背景に、メディアなどで、「海外で稼ぐ」といったテーマでお話しする機会が増えました。

そのたびに、ほとんど決まって聞かれる質問があります。
「円安だから、稼げるんですか?」

私はこの問いに、いつも少しだけ間を置いて答えてしまいます。

否定したいわけではないのですが、ただ、その言葉の中に、少しだけ期待が先に立っているように感じるのです。

今日は、その違和感を、数字と構造で整理してみたいと思います。


■ “海外で稼ぐ”という言葉が、まだ軽かった頃

GJJを立ち上げたのは2010年。当時、海外就職は今ほど一般的ではありませんでした。

印象に残っているのは、就職氷河期の中で、思うような就職先に出会えなかった若者たちが、成長著しい東南アジアへと向かっていった流れです。

「稼ぐ」というより、“一度、日本の外に出てみる” 人は国を越えていました。


■ 5万バーツが、今は違って見える理由


当時の現実を、数字で整理してみます。



主な地域


2010年頃
バンコク

現在:2026年2月
バンコク




日本人現地採用の最低給料


2010年頃
50,000バーツ/月

現在:2026年2月
50,000バーツ/月




為替


2010年頃
約1バーツ=2.7円

現在:2026年2月
約1バーツ=5円前後




円換算


2010年頃
約13〜14万円

現在:2026年2月
約25万円




仕事内容


2010年頃
同等

現在:2026年2月
同等




給料も、仕事内容も、ほとんど変わっていません。

変わったのは、円と他通貨の関係です。

2010年前後、5万バーツは「暮らせるけれど、“稼いでいる”とは言えない」水準でした。

それが今、円に換算すると、「稼げているように見える」。

海外で稼げるようになったのではなく、円の見え方が変わっただけ。この視点は、持っておいていいと思います。


■ 稼げる人が、先に見ているもの

海外で安定して成果を出している人たちは、共通して、こんな問いを持っています。


  • 自分は、どんな役割を担っているのか

  • その役割は、どの市場で評価されるのか

  • どの通貨で、その価値を受け取っているのか


一方で、数字ばかりが気になるときほど、思考は「日本基準」に戻りがちです。

年収、昇給、肩書き。

前号(Vol.14)でも触れましたが、役割が曖昧なままだと、数字だけが大きく見えてしまう。


■ もし、自分のことだとしたら


海外か、日本か。

年収が高いか、低いか。

その二択では、少し足りない。

考えるべきは、市場 × 通貨 × 役割 です。

●RCXタイ就職チャンネルに、弊社社長田村 貴志が出演しました。
この番組でも、市場 × 通貨 × 役割について語っています。




※田村貴志と直接お話したい方は、お申込みフォーム内の備考欄等に「田村貴志希望」と明記ください。


■ 次は、アメリカから

来週から、私はアメリカに入ります。

現地で見て、感じる、市場の空気、通貨の感覚、働き方のリアル。

次号(Vol.16)では、アメリカ現地の実感をお届けする予定です。

五感で感じることが大切な時代だからこそ、少し立ち止まって、構造を見る。

その余白ごと、受け取ってもらえたら嬉しいです。

GJJ海外就職デスク 創業者
田村さつき